ざざ〜ん、ざざ〜ん、ざざ〜ん


一面に広がるアカイ海。アカイ世界。
聞こえてくるのは波の音。他には何も聞こえない
そんな海の畔に、膝を抱えてうずくまる少年が1人。
傍らにはアカイ色のプラグスーツとアカイ水たまりがあった。



「・・・・・・過去に戻る、か」


少年は呟く。
口元には笑みが浮かんでいるのだが、
瞳はまるでガラス球のように虚ろだ。まるで精気が感じられない。



「綾波は戻ってやり直す事が出来るって言ったけど、僕ひとりでどうしろっていうのさ?
 ・・・・・・・父さんに話してみるか?いや、駄目だ!
 信じてはもらえないだろうし、下手をすると殺されてしまう。
 かといってひとりだと絶対に無理だし・・・・・・」



と、まあそんなこんなでうじうじ悩んで、
やっぱり無理だ!死んで楽になろうと自殺をはかること数回。
しかし、どうやらシンジ君、使徒になっているらしく死ねず。
そして、碇シンジは苦悩する。



「ちくしょう!なんで死ねないんだ!
 もう嫌だ!ここにずっとひとりでいるなんで嫌だ!
 でも、過去に戻ったところでどうせ・・・・・・」



シンジは再び顔をふせる。


「だれか助けて。僕を助けてよ・・・・・・・・・・・」



ざざ〜ん、ざざ〜ん、ざざ〜ん


だが聞こえてくるのは波の音のみ。
使徒化した所為で狂う事もできず、ただただ悲観するシンジ。
その時!



来るなぁあああ!

「え?」


微かだが人の声がした。


(だれか他に人がいるんだ!ひとりじゃなかったんだ!)


堪らず声の方へ向かうシンジ。そこにいたのは・・・・・・・





 

 
 

 
 

「俺に近づくなぁああああああ! キングクリムゾン!


 
 

 
 


知る人ぞ知るイタリアンマフィアの(元)ボス
ディアボロさんその人だった。



その後
何とか落ち着いてくれたディアボロさんと話すシンジ。


 シンジ  → 過去に戻ってやり直したい。死ねる体に戻りたい。

ディアボロ → こんな生活真っ平だ。死に怯えない生活をしたい。


ディアボロと話し、共に過去に帰ることになったシンジ。
だが、問題が残っていた。シンジは過去に帰ることができるが、
ディアボロもできるとは限らない。
最悪、インパクトの衝撃に耐え切れずにディアボロはまた死んでしまうかもしれない
策を模索するうち、サードインパクトの最中に綾波と話したした事を思い出すシンジ。



〜回想〜



『碇君。あなたが望めば、過去に戻ってやり直す事が出来るわ。そのための力をあげる。
 過去に戻るのにはインパクトを起こす必要があるわ。
 そのためには膨大なエネルギーが必要になるから、
 過去に戻れば私であるリリスと、インパクトの時に核になるアダムの力は失われる。
 残るのは、他の使徒で私が融合をしたアルミサエルの力、「他者との融合」のみ。
 融合した相手の力を得ることが出来るわ。
 ただし融合を繰り返すと自己が保てなくなるから、出来るのは一回だけ。
 慎重に相手を選んで。・・・・・・・・・・ 遠慮せずに私を選んでいいから(ぽっ)



〜以上、回想終わり〜



そのことをディアボロに話し、融合する事を選ぶ2人。
ディアボロはシンジの副人格として、影ながらサポートすることとなった。




 
 

 
 

 
 

そして
いざ、過去へ





 
 

 
 

 
 



「碇シンジ君ね?早く乗って!」

「戻って、これた・・・・・」


 
 

「主電源接続!」

「全回路動力伝達」

「了解」

「第二次コンタクトにはいります」

「A10神経接続異常なし」

「思考形態は日本語を基礎原則としてフィックス。初期コンタクトすべて問題無し」

「了解。双方向回線を開きます。シンクロ開始」

「シンクロ率上昇、まもなくボーダーラインを突破します。
 臨界突破、シンクロ率60.4%。初号機起動します」



 
 

 
 

「駄目!シンジ君避けて!」

ぐあぁあああああ!

「シンジ君!」

「くそっ!調子に乗りやがって! キングクリムゾン!
 
 

 
 

「碇、何だ今のシンジ君の力は?」

「ふっ、問題ない」





 
 


 
 

 
 

 
 

過去に戻ったシンジの戦いが、いま始まる




 
 

 
 


 
 



 
 


「トゥルルルルルルルるるる、トゥルルルルルルルルルルるるる、ガチャ。
 はい、何ですかボス?」





ディアボロさんは、ジョジョの奇妙な冒険(第5部)に出てきますキャラです。
ジョジョ(ジョルノ)のスタンド「ゴールデンエクスペリエンス・レクイエム」により、
永遠に死ぬ瞬間を味わい続けるという、とても悲惨な人生を送らなければならなくなった人です。
まぁ、彼が悪いんですけどね。

ふと、ジョジョを立ち読みした時に思いついたネタです。


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