「・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「なんじゃこりゃ〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!」
ある男の悲劇と対策
第1話
気がつくと電車の中にいた。しかも今まで載ったことも無いタイプの。
窓の外を見たが、見たことも無い風景だった。ここはどこなのだろう?
どうも記憶が曖昧だ。なにやら頭痛がするし・・・
(ここはどこなんだ?昨日は家で飲んでたはずなのに)
今日は確か11月15日だったはずだ。俺は大学の4年生になったが、
就職活動というものはまったくやっておらず、昨日ようやく地元に就職が決まり、
家族みんなでお祝いをした。そこで進められるままに焼酎を飲み、気持ち悪くなったので
風呂にも入らずふらつきながらも部屋に戻り、眠ったはずだった。
目を開ければ知らない土地で電車に乗っている。何時の間に?
しかも俺のほかの乗客は怪しい黒服サングラス達。どう考えても記憶が繋がらない。
(今まで飲んでも記憶を失うことは無かったのに・・・。う〜〜ん、もう年なのか?
しかしトイレに行きたくなってきたな。)
そう思いトイレに立ったのだったが、途中黒服サングラス達との脇を通る時に、
「どちらへ?」
一人が聞いてきたので
「トイレに」
と答え、トイレに入った。
(ん?なんか声がへんだな)
と思い、顎に手をやると
ジョリッ!
と変な感触。不思議に思い、トイレに備え付けてあった鏡を見ると・・・
「なんじゃこりゃ〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!」
そこに居たのはいかにもその道の人であるような長身の男。
髭面に怪しいサングラス。しかもこの声はもしかして!
「どうかなさいましたか?!」
外から黒服さんの声が
「も、問題ない!入ってくるな!」
答える俺。
(い、いったいどうなっているんだ?!)
この顔、この声、そしてあの黒服さんたち。
そう、俺は
碇ゲンドウになっていた